漢方的に考える、しもやけができやすい(できやすかった)体質と対処法
こんにちは!村田です。
「しもやけは関係ないかな…」という人も、「冷え」を自覚する方は、最後まで読んでみてください。
しもやけができやすい(できやすかった)人の体質
しもやけは、体が寒くなった時、足先や手などが色を変え、痒みや痛みを感じることもある症状です。一般的には短期間で治りますが、しもやけができやすい体質の人は、頻繁にしもやけが発症し、治りにくいことがあります。
しもやけの原因と症状
漢方医学では、しもやけができやすい体質は「瘀血(おけつ)」と考え、体の末端部分の血流の流れが悪くなりやすいことや、ストレスなどにより自律神経のバランスが崩れ、代謝が悪化していることも原因のひとつとして挙げられます。
1日の気温差が10度以上だったり、急激な冷えと温めをくりかえすことで起こりやすくなりますが、発症メカニズムには、毛細血管の拡張や血流が関与することが考えられています。
毛細血管は、肌に血液を運びます。
血液の役割は「熱・酸素・栄養」の3つを全身にくまなく運ぶこと。
なので、臓器のなかでも毛細血管は忘れられがちだけど、とっても大切なんです。
しもやけは、毛細血管が収縮と拡張を繰り返し、肌の表面に血管が浮き上がり、赤く腫れ上がった状態になることが考えられます。
手足の指先や、手全体・足の全体、耳たぶ、頬や鼻先などにも起こりやすく、悪化すると水膨れになったり、紫色に変色することも…
しもやけと自律神経の関係
自律神経の乱れが、直接しもやけに関係しているということは明らかになっていませんが、漢方には、血流を改善させ、自律神経を整える作用があります。
なかなか治らないしもやけ、繰り返す方や、体質を改善したいと考える方は、漢方という選択肢も試してみてください。
しもやけの対処法
体をあたためる
お風呂であたためることは、血流改善につながることから効果的なことが多いのですが、逆にお風呂上がりは痒みが辛いという方もいらっしゃいます。そんな方は、温めのお湯で、湯船につかる時間も10分程度にするなど、痒みがひどくならない条件をみつけられるとよいでしょう。
また、冷たい飲み物は控えて、暖かい飲み物、あるいは常温で飲むことをおすすめします。
しもやけに効果のある軟膏
一般的には、ビタミンEが配合された市販の軟膏やクリームは、お勧めされます。
肌バリアを保つために、保湿することも効果的です。
漢方薬にも、3種類の軟膏があります。使用感はベタベタしたり、匂いが気になる方もいらっしゃるのですが、より自然な薬で治したいという方には好評です。
当店では、パッチテストをしていただける「お試し軟膏」を無料でお渡ししていますので、御用命ください。首の下や二の腕の内側など、目立たないところに塗っていただき、アレルギーがないかをみてから、ご使用いただくのが安心です。
しもやけ体質にお勧めな漢方
しもやけに効能がある漢方薬
体質改善をしていきたいという方には、とてもお勧めする漢方薬がございます。
体の内側から温めて、体全体の血流を改善していくものです。
代表的な治療薬には、「当帰四逆湯」や「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」があります。
しもやけだけでなく、腰痛、生理痛、冷え性にも効果があり、根本的に冷えを改善されたい方にお勧めします。
当店では、お茶のように飲める、らくらく本格煎じ薬で提供しています。
しもやけと不妊の関係
しもやけができやすい人は、不妊になりやすいということはないのですが、赤ちゃんがなかなかできないと悩んでいる方で、しもやけができやすい、子どもの頃はよくしもやけができていた、という人はいらっしゃいます。
そんな方に、しもやけ改善の漢方薬を体質改善の意味もあって飲んでいただくと、驚くほど他の体調まで改善されたという方もいらっしゃいます。
以前、40歳を過ぎた方にもこの漢方薬を飲んでいただいていたことがあり、「体調が悪い」といって予約をキャンセルされたこともあったのですが、それは妊娠されていた印だった!と伺って、体質改善の効果を感じます。
錠剤タイプの漢方
血流を改善して、自律神経を整えていく錠剤タイプの漢方もあるので、是非ためしてみてください。
これには、一等級の三七人参をお勧めします。
ちなみに先日、中学生のうちの娘も「小指がかゆいー」といってきたので、「漢方のむ?」と聞いたら「苦いのはヤダ」ということで、錠剤タイプの漢方を勧めました。
「これなら飲める」ということで、多めに飲んでと指示したら、1日せずに改善傾向がみられました。
聞けば、数ヶ月前から痒いのを我慢していたとのこと。目に見えてよくなっていたので、自分で主体的に飲んでいます。
これは、健康食品の部類になります。なので、しもやけを治療する漢方ということは、残念ながら言えません。
ですが、じつは当店で今、一番リピートいただいている漢方で、売れている商品です。
気になる方はお声かけください。
お試しいただく価値アリです。
しもやけと間違えやすい疾患
しもやけと間違えやすい疾患として、次のようなものがあります。
全身性エリテマトーデス
自己免疫疾患のひとつで、手のひらや足の裏、手足の指にしもやけに似た赤い腫れた状態が現れることがあります。
シェーグレン症候群
シェーグレン症候群も自己免疫疾患のひとつで、顔や膝の下にしもやけとよく似た症状が現れることがあります。
レイノー現象
寒さや精神的ストレスで起こりますが、血管の病態が原因でおこる現象です。
これらは、体全体の症状のひとつとして現れるものです。
漢方では体全体を診ることで、その方の状態を把握していく医学ですが、疑われる場合には専門医にも診てもらうことをお勧めしています。
治療の補助として、漢方はたいへん喜ばれています。
まとめ
しもやけは、血流の流れが滞る「瘀血(おけつ)」タイプにできやすいもの。
軟膏や体を温めるセルフケアも有効です。
寒暖差を急激に繰り返すとできやすく、皮膚科にいってもなかなか改善されないというお客さまのご来店もあります。
冷えを自覚する方も、「瘀血(おけつ)」タイプであることが考えられます。
血流改善、自律神経を整える漢方を、体質改善のひとつと捉えて取り入れてみてはいかがでしょうか?