葛根湯とカロナールを同時に飲まない方がよい理由【コロナ陽性でも】
こんにちは!村田です。
病院にかかると解熱剤として
よく処方されるカロナールですが、
「葛根湯と一緒に飲んでよいですか?」
というご質問があったので、こちらでもお伝えしますね。
葛根湯とカロナールを併用するなら
どうするのがおすすめか
漢方薬だけでも熱は下がるのか、
についてもお伝えします。
持病のある方、ご高齢の方、判断に迷う場合は、
かかりつけ医、または薬剤師にご相談ください。
葛根湯とカロナールを併用すること自体は
ダメという話ではありません。
今回は、より効果的な服用方法という観点で、お伝えします。
熱がでるのは、突然のこと。
事前に、ゆったりした時間に知っておくのをオススメします。
ぜひ、最後までお読みください。
こんな方におすすめの記事です!
この記事を書いた人
つむぎ漢方薬局 管理薬剤師
村田 明美
のべ約35,000人以上を服薬指導。まるで昔からの友達のような親しみやすい接客と、かかりつけ医のような安心感を与えるカウンセリングを心がけています。
- 日本東洋医学会/日本漢方協会 所属
- 昭和薬科大学生涯学習講師
葛根湯とカロナールを同時に飲まない方がよい理由
結論から先にお伝えすると、
葛根湯とカロナールのような解熱剤は
相反する作用なので、安易な併用はおすすめしません。
なのですが、
風邪で高熱のとき、一刻も早く熱をさげなきゃ!
と思い、焦ってしまうことも多いと思います。
「発熱=最悪」 とは、必ずしも限らない
というのが漢方の考え方にあります。
なぜ葛根湯で熱をあげるの?
葛根湯を飲んで、
身体の表面の熱をあげる理由のひとつとして、
体温が上がることで
体の免疫機能が高まることも挙げられます。
一旦熱は上がるけど、免疫機能が高まることで
ウィルスをやっつけて、逆に早く熱を下げてくれるのです。
・風邪のひき始め
・寒気がする
・関節が痛い
というときに
「寒気」がしたら葛根湯の服用合図です。
江戸時代は、うどん屋さんで売っていたと伝えられる葛根湯。
うどん屋さんで薬を売っているなんて
今では考えられないですね。
風邪をひいたときには、温かいうどんやお粥を食べて、布団をしっかりかけて、暖かくして寝る。
当たり前に言われてきたことが、
理にかなっていたのすね。
カロナールが処方されたときの、服用タイミング
カロナールの服用には
「38.5°以上を目安に飲む」という指示が
でていることが多いと思います。
つまり、高熱で体力が奪われている時に服用するのが最適です。
熱が何日も続くと、回復させる体力がなくなることも。
そんなときに解熱薬を服用すると、身体がラクになります。
ただし、状況によっては
いくらカロナールを飲んでも熱が下がらない
という方もいらっしゃいます。
タイミング的なところもありますが、
どうしても熱を下げたいときには
別の解熱剤を試してください。
カロナールは
妊婦さんでも飲めるほどの
比較的マイルドなお薬になります。
ドラッグストアにいけば
いろんな解熱剤があって
迷ってしまうと思いますが
お店にならんでいる薬の効き目は
「微差」であることが多いです。
似たような効能が書かれていたら
「えぃ!」という感覚で
選んでいただいてよいかと思います。
ちいさいお子さんの場合は、、
ちなみに、
小学校低学年くらいまでのお子さんが、水分もとれないほど体がぐったりする時には、
夜中でもすぐに救急車を呼ぶことを検討してみて。
小さな子どもは、水分量が成人と比べて多いので、脱水すると悪化するのが早いので
必要と判断されたら、点滴をして水分補給してもらうのをオススメします。
ですが、
日頃は体が丈夫で、熱が出ても比較的元気。
寒気が続くけど、水分はとれるよ!というときは
解熱剤の服用は、様子をみてよいことが多いです。
おでこを冷やす、○○ピタは不要?!
スペイン風邪が大流行した、その昔、、
多くの人が亡くなりました。
ふるえるほどの寒気でも
高熱にびっくりして氷枕や氷のうで、しっかり冷やしたことが原因かも、、という専門家も。
一般的に、汗をかけるようになると寒気はおさまり、
布団から足を出したくなるほど体がポカポカしてきます。
氷枕や〇〇ピタは、そんな時につかうと、便利で気持ちがいいものです。
身体の声にあわせて、使うタイミングをみるのをオススメします。
漢方薬だけでも、熱がさがるの?
では、漢方薬の服用だけで熱がさがるのか、大丈夫なのか、、
ちょっと疑問ですね。
風邪の服用時、葛根湯は効果が早く出る方剤です。
新型コロナに漢方薬と西洋薬の服用で比較した
東北大学の研究では、
葛根湯と小柴胡湯桔梗石膏を併用した結果、
漢方薬だけでも熱がさがるデータが発表されています。
しかも、西洋薬よりも漢方薬群のほうが
一日早く、熱が下がっています。
ですが、
西洋薬、漢方薬の両者とも、
熱が下がり出しているのは
発症後2日目以降という結果に。
漢方薬にせよ、西洋薬にせよ、
服用後、すぐに熱が下がるのではなく
数日経っての解熱が大半のようです。
焦らず、
身体全体の様子をみられてくださいね。
とはいえ、高熱続きは辛いものです。
日頃から、免疫力あるカラダになって
無理をしすぎないでいられることが一番ですね。
葛根湯をお勧めしない場合
最後に、葛根湯をお勧めする人、しない人について解説します。
葛根湯がおすすめなタイプ
こんな人には、熱が出たら、葛根湯をおすすめします。
葛根湯はおすすめできないタイプ
逆に、次のような人には、葛根湯はおすすめしません。
このような人が葛根湯を飲むと、かえって体力が奪われてしまう恐れがあります。
また、葛根湯に含まれる成分が、血圧をあげることもあります!
風邪には必ず葛根湯ではないということは、頭の片隅に置いておいてください。
まとめ
発熱時、葛根湯を服用したら、焦ってカロナールを併用するよりも、
暖かくして、しっかり汗をかくこと。
38.5°以上の高熱を目安に
「体力がもたないーー!」
というときに、カロナールを併用するのがおすすめです。
P.S.)
昨日、
2週間ほど前にコロナ感染されたお客さまから
「陽性とわかり、すぐに漢方薬を飲めて
ほんとうに助かりました」
と言っていただけましたが、、
なんと、高熱でも食欲があり
唐揚げを食べられたそうです!
しかも、このお客さまは
今は、体力をつけられていく段階
という方だったので、
ほんとうに驚きました。
「コロナ陽性には唐揚げ食べてね、」
ということではないのですが(笑)
それだけ「氣」が充実されていた
ということだと感じました!
引き続き、お大事になさってください。
P.P.S.)
今日も、ステキなお写真
ご紹介します!!!
鳥居から昇る、ご来光。
ほんとうに素敵ですよね。
いつも、ありがとうございます!!
今日も、ご機嫌でいきましょう♪