こんにちは!村田です。
熱が出たり、身体に苦痛がともなう症状のことを「病気」と言いますが、なぜ「気が病む」と書くのかご存知ですか?
「病気」の対極にあるのが「元気」。
元気になりたい人は、必ず知っておきたい病気のメカニズムについて、お伝えします。
本来、身体が病んでいるときには、「病身」とか「病体」と言っても良さそうなものですよね。
なぜ「病気」というのか?
漢方では、体の状態や治療について考える時に、「気・血・水」という3つの要素で表現されます。
中でも「気」が一番重要で、根源となる要素。
「気」の状態によって、病気にもなるし、元気にもなるのです。
健康本では「血流ブーム」ですが、
わたしが思うに、血流よりも大切になる要素が「気」なのです。
「気」とは、目に見えないエネルギー。
「気」には、以下に表すような「気の発展段階」があります。
元気
正気 (陽気)
活気 ↑
強気 ↑
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弱気 ↓
無気力 ↓
滅気 (陰気)
病気
一番発展している「気」が「元気」
その対極にあるのが「病気」です。
病気よりも、さらに気力が落ちると
「狂気」や「殺気」となって、事件や犯罪につながります。
弱気や無気力のレベルは、西洋医学では対処しようがなく放置されますが、この段階で適切な処置をとれば、病気になることを未然に防ぐことができます。
漢方では「未病」とされる状態です。
病気のメカニズムには、
・気(心)の調整
・自律神経の調整
そして、
・内臓や諸器官の障害
・身体の疾患
に分けられますが、前半については西洋医学で取り扱えないところに、医学の限界と感じることがあるのかもしれません。
「気」は、食物と飲み物から補うことができると、されています。
何を食べるかの大切さは、ここにつながるのですね。
一方、粗食や厳しい環境を強いられてきた人の中にも、偉業を成し遂げたり、生き延びてきた先人達はたくさんいました。
ナチスドイツに監禁されたユダヤ人精神科医の著書「夜と霧」には、過酷なアウシュビッツ収容所でも生き延びた人についての考察が記されています。
それは、身体つきが頑丈な人でもなく、頭脳明晰なひとでもなく、男女の違いでもありませんでした。
「こんな生活は嫌だ、もう死にたい!」と言う初老の男性に、著者の精神科医はこう質問します。
この質問は秀逸です。
そして、とても勇気がいる一言と感じます。
「そんなに死にたいのなら、あなたはなぜ、死なないのですか?」
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「死んだら、もう愛する妻に会えない。それが悲しい」と、男性は答えます。
「なら、必ず生きて出なければなりませんね。」
そう言われて、男性は自分の夢をはっきりと自覚できて、何がなんでも生き抜こう!という「気力」が湧いてきた。
こんな、エピソードが印象的な本だったことを思い出しました。
自分のためだけでなく、誰かのため、社会のための夢を実現させようとする気力は、栄養素で支える以上の力をも発揮させてくれるのです。
そんな「気持ち」を支える、「陽気」に導くのが、本来の医療の在り方の大切な要素と思うのです。
P.S.)
気力が落ちてきた…
陰気になってきた…
と感じる人には、「気力」が湧いてくる方法を、自分なりに見つけられたらサイコーですね。
当店の漢方相談も、そのひとつに加えていただけたら、うれしいです。
今日も良い日でありますように♪